部品加工時代を切り拓くニューコンセプト細穴放電加工機 CT500FX-M/JT300II-M

今回は株式会社エレニックスから販売されている三菱電機販売連携モデルの細穴放電加工機CT500FX-MとJT300II-Mをご紹介します。
1.基本スペック
| CT500FX-M | JT300II-M | |
| テーブル寸法 | 550 x 400 mm | 300 x 300 mm |
| X軸(左右) | 550 mm | 300 mm |
| Y軸(前後) | 380 mm | 200 mm |
| W軸(ガイド上下) | 280 mm | 280 mm |
| Z軸(電極上下) | 400 mm | 300 mm |
2.各機種の特徴
CT500FX-M
・ワイヤーのスタート穴からチルト旋回テーブルを利用した複雑形状まで、幅広い用途に対応した中型機。
・門型構造の採用により、高精度でありながら使い勝手の良いサイズです。
・航空産業で多くの納入実績を有すモデルです。
JT300II-M
・ワイヤーカットのスタート穴に最適なリーズナブルモデル
・ワイヤーカットのスタート穴加工用にデザインされたシンプルな汎用機です。
・複雑な設定のいらない簡単操作。オプションで旋回ヘッドが取り付けられます。
3.細穴加工の市場状況
細穴加工においては様々な分野で需要があります。
例えば、噴射ノズルのノズル穴、タービンブレードの冷却穴などがあります。
それぞれ市場規模や加工穴径などによって使用方法など異なりますが、
あらゆる製造業で穴加工のニーズが存在することは間違いありません。
また、細穴”放電加工機”なので、ワークの硬度に関係なく、
通電するものであれば加工が可能な点で、
難削材などの小径穴加工などに用いられる場合があります。
以下の図は細穴加工の市場状況と穴径をまとめた図になります。

4. 細穴放電加工機とは何か?基本と仕組み
定義: 非常に小径の穴あけに特化した放電加工機です。
加工の仕組み: ワーク(被加工物)と電極の間に電圧をかけ、放電現象(火花)を利用して材料を溶融・蒸発させる非接触加工です。
穴径に合わせた細長いパイプ電極を使用します。
5. 従来の加工法(切削など)との決定的な違いとメリット
細穴放電加工機が選ばれる理由、その優位性を示します。
導電性があれば、焼入れ鋼や超硬合金、タングステン、チタンなどの難削材にも穴あけが可能です。(切削ドリルでは困難または不可能な材料)
非接触加工によるメリット
電極の折れ(刃折れ)がないため、硬い材料でも安定した加工が可能です。
バリの発生が非常に少ないため、後工程の負担を軽減します。
高アスペクト比(L/D)の実現
深穴加工に強く、穴径に対して非常に深い穴を高精度に加工できます。
高精度な加工
曲面や傾斜面にも、滑りを気にせず正確に穴あけが可能です。
6. 細穴放電加工機の主な種類と用途
主な種類
汎用機:基本機能を搭載。ワイヤ放電加工のスタート穴や量産部品加工に使用。
微細穴放電加工機:さらに微細な穴加工に特化。
NC機:プログラムによる自動加工が可能。複数穴の位置合わせや斜め穴加工の自動化、自動電極交換装置による長時間連続運転が可能となり、省人化に貢献します。
活用事例
金型製作: ワイヤ放電加工のスタート穴、エジェクタピン穴など。
自動車産業: 燃料噴射ノズルの極細穴、エンジン部品。
航空宇宙産業: タービンブレードの冷却穴など。
医療・半導体: より精密な技術が求められる部品の加工。
7.CT500FX-M/JT300II-M
>>上記でご紹介した「CT500FX-M/JT300II-M」のカタログ請求はこちらから
7.最後に
いかがでしたでしょうか。
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