イオン交換樹脂とは
みなさんこんにちは。
今回は「イオン交換樹脂とは」についてご紹介します。
イオン交換樹脂は様々な分野で活用されていますが、
今回はワイヤ放電加工機においてのイオン交換樹脂にスポットを当ててご紹介します。
1.イオン交換樹脂の基本
2.なぜワイヤ放電加工機にイオン交換樹脂を使うのか
3.ワイヤ放電加工機のどこにイオン交換樹脂が使用されているのか
の3点に分けてご紹介します。では早速見ていきましょう。
1.イオン交換樹脂の基本
イオン交換樹脂は、水道水などを水中に含まれている不純物と自身のもっているイオンとを交換することで
純水にすることができる樹脂のことです。
イオン交換樹脂には、陽イオンを交換することができるカチオン交換樹脂と、
陰イオンを交換することができるアニオン交換樹脂があります。
カチオン交換樹脂は水中のNa̟⁺などを取り込んでH⁺を排出します。
アニオン交換樹脂は水中のCl⁻などを取り込んでOH̠⁻を排出します。
排出されたH⁺とOH⁻は結合して純水になります。
2.なぜワイヤ放電加工機にイオン交換樹脂を使うのか
ワイヤ放電加工機は工作物を加工液の中に浸漬させ、ワイヤ線を近づけることで火花が発生し、
工作物とワイヤ線の一部が溶解することで加工することができます。
加工液に水を使用する場合、水道水をそのまま使用すると、
絶縁性に欠けているので、安定して火花が飛ばなくなり加工自体ができなかったりします。
その為、水道水などをイオン交換樹脂を用いて純水に替えて絶縁性を高めて加工液として使用します。
ちなみに油を加工液としたワイヤ放電加工機もあります。
油は絶縁性に優れており、水を使用する場合よりも工作物とワイヤ線との間が
狭い状態で火花がとぶので火花自体が小さく、微細加工に適しています。
しかし水よりも加工速度が遅いのがデメリットです。
3.ワイヤ放電加工機のどこにイオン交換樹脂が使用されているのか
ワイヤ放電加工機のどこにイオン交換樹脂が使用されているのかを図にしてみました。
加工液は清液槽からイオン交換樹脂を通り、また清液槽に戻され、加工機本体に供給されます。
いかがでしたでしょうか。3つの項目からイオン交換樹脂について学べたと思います。
また、イオン交換樹脂は消耗品の為コストパフォーマンスの高いものに切り替えることで経費削減にもつながります。
会社の中で経費削減が課題となっている場合はご提案させていただくので、下記よりお問い合わせください。