2022.03.22
技術最前線

ワイヤ放電加工機用フィルタについて

今回ご紹介するのはワイヤ放電加工機用フィルタです。

フィルタは、ワイヤ放電加工機の3大消耗品(ワイヤ電極線、イオン交換樹脂、フィルター)の一つであり、

各メーカーから様々なフィルタが製品としてラインナップされております。

1.フィルタの役割

ワイヤ放電加工機では加工槽に水を溜め、加工液として水を出しながら加工をします。

その際に使用する水を綺麗にするためにフィルターを通し、スラッジ等を除去します。

フィルタの性能として求められる一番重要な点はスラッジ除去力だと考えます。

 

2.フィルタの性能を左右するポイント

消耗品メーカーへ聞いたり、ネット等で調べるとたくさんのフィルタが販売されてます。

「どれを使ったら良いの?」とよく聞かれます。

そこでフィルタの性能を左右する点を3つご説明致します。

①フィルタの目の粗さ

 目の粗さはスラッジの除去力に直結します。

 目が細かくなればなるほど、微細なスラッジも除去することが可能になります。

②フィルタの濾紙の質

 濾紙の質により、濾紙表面に付着したスラッジの剥がれやすさが変わります。

 質が高く剝がれやすい方がフィルタの寿命が長くなります。

③フィルタの濾紙の折り方

 折り方等により濾紙の有効面が多くなるほど寿命が長くなります。

 

3.フィルタの価格

価格も高いものから安いものまで様々ございます。

基本的には、上記3つの性能ポイントが良いものは高く、そうでないものは安くなります。具体的には、価格が高いものほどスラッジ除去力が高い上に寿命が長いと言われています。

ここで1つ注意が必要です。フィルタの寿命が長い方がランニングコストの低下に繋がるため、出来るだけ安く、寿命が長いフィルタを選定されるケースを散見します。

しかし、安いフィルタは目の粗さが粗く、微細なスラッジを通してしまっています。その結果、スラッジの除去力が低下し、濾紙への付着が少なくなる事で寿命が長いと感じてしまいます。ランニングコストが低減しているように思えますが、実際は微細なスラッジが加工機内へ入ってしまい、加工機の故障リスク等を高めてしまっているかもしれません。

 

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。

フィルタの選定はランニングコストだけでなく、加工機への影響等も考慮し決めなくてはなりません。放電加工機お役立ちナビを運営する菱光商事では、お客様が求める性能と予算に基づいて最適なフィルタをご提案しています。

フィルタをはじめ、ワイヤ放電加工機の消耗品のことで知りたいことや見積が欲しい、購入したいなどあれば、下記のお問い合わせよりご連絡ください。

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