2022.04.19
技術最前線

超微細加工用極細タングステンワイヤ電極線 TWS

今回は住友電気工業株式会社様の製品、

「超微細加工用極細タングステン電極線 TWS」

をご紹介します。

ワイヤ電極線の選定ポイントについては、

ワイヤ電極線を選ぶ上でチェックしておきたい6のコト

の記事をご覧ください。

また過去に別のワイヤ電極線についても記事にしているので、

まだご覧になっていない方は以下のリンクよりご覧になってください。

細径ワイヤ電極線 スミスパークγ

超高速ワイヤ電極線 SPW+β

 

1.タングステン電極線の特徴

タングステンワイヤ電極線は微細加工・高精度加工用のワイヤ電極線として使用されます。

理由は2つあります。

1つは、黄銅ワイヤ電極線よりも引っ張り強さが強く、

ワイヤテンションを強くかけられるからです。

ワイヤテンションが強くかけられるということは、

ワイヤ電極線自体が細くても断線せずに加工可能な為、

結果的に極細線のワイヤ電極線に活用でき、微細加工が可能になるからです。

もう1つは、放電特性が黄銅ワイヤ電極線よりも優れており、

より高精度な加工に特化しているからです。

また、加工面への銅成分の付着を嫌う人工骨等の医療品関係に使用される

という側面も持ち合わせています。

しかし、デメリットとしてタングステンワイヤ電極線は高価です。

その為コストバランスを考える必要性があります。

 

2.超微細加工用極細タングステンワイヤ電極線 TWSの特徴

TWSワイヤ電極線は独自の製法開発と特殊元素添加を行い、

放電加工のために最適化したワイヤ電極線です。

下記4点の特性を発揮し、半導体リードフレーム用金型や

微細ノズル加工など、超精密加工の場面で力を発揮しています。

(1)よりスムーズな加工面を実現

放電特性に優れているため、微細加工でもより面粗度の良い加工面を得られます。

(2)より高精度な加工を実現

高温強度特性に優れているため、より平滑度のよい超精密加工を行えます。

(3)より高速な加工を実現

放電特性、高温強度特性が良いため、最適設定では加工速度が向上します。

(4)優れた真直性を実現

独自の技術により真直性に優れるため、自動結線率の向上が図れます。

 

3.加工評価結果

超微細加工用極細タングステンワイヤ電極線 TWSを

下記2点において評価しました。

(1)加工面粗さ

上記の比較グラフより、TWSワイヤ電極線の方が加工面粗さにおいて、

良好であることが確認できます。

(2)高温特性

上記のグラフより、TWSワイヤ電極線の方が高温特性において、

優位であることが確認できます。

 

4.まとめ

今回は、超微細加工用極細タングステンワイヤ電極線 TWSついてご紹介をさせていただきました。

ワイヤ放電加工機において、ワイヤ電極線の選定は重要になってきます。

放電加工機お役立ちナビを運営する菱光商事株式会社では、

放電加工機に関して様々なサービスを行っております。

放電加工機について

「放電加工機の加工で分からないことがある」

「放電加工機の修理をどこに頼めばよいかわからない」

「メンテナンスにどれくらい費用がかかるか知りたい」

「下取りができる加工機かどうか知りたい」

といったご不安をお持ちの方は、

ぜひ放電加工機お役立ちナビまでお気軽にご相談ください。

>>>お問い合わせはこちら
>>>ご購入ガイドはこちら