高生産性を実現する次世代マシン 形彫放電加工機 SGシリーズ
今回は三菱電機形彫放電加工機のフラッグシップモデル「SGシリーズ」をご紹介します。
１．SGシリーズの製品ラインナップと基本スペック
２．三菱電機AI技術「Maisart」についてご紹介
３．SGシリーズの特徴
４．加工事例
５．その他情報
の５つに分けてご紹介します。では早速見ていきましょう。
１．SGシリーズの製品ラインナップと基本スペック
SGシリーズは微細から大面積まで、あらゆる製造要求に対応する高精度化・高生産化が実現された形彫放電加工機です。
軸移動量がX300×Y250×Z250の「SG8」とX400×Y300×Z300の「SG12」とX650×Y450×Z400の「SG28」があります。
機械スペックの詳細はは以下の通りです。
| SG8 | SG12 | SG28 | |
| 軸移動量（X×Y×Z）mm | 300×250×250 | 400×300×300 | 650×450×400 |
| 加工槽内寸法（X×Y×Z）mm | 800×520×300 | 950×700×450 | 1100×810×450 |
| 工作物最大質量 Kg | 550 | 1000 | 2000 |
| テーブルの大きさ（X×Y）mm | 500×350 | 700×500 | 850×600 |
| 機械寸法（幅×奥×高）mm | 1530×2000×2140 | 1725×2130×2420 | 2620×2600×2745 |
| テーブル-電極取付面間距離 mm | 150-400 | 200-500 | 280-680 |
| 最大電極質量 Kg | 25 | 50 | 200 |
２．三菱電機AI技術「Maisart」についてご紹介
Maisartとは三菱電機のAI基盤技術及び応用技術などを踏襲したAI技術ブランドの総称です。
SGシリーズにはこのAI技術である「Maisart」が標準搭載されています。
Maisartが搭載されていることにより、加工時の進行状況を自動判断するなど、
加工状態をリアルタイムに把握することで生産性を30％向上（従来機との比較）を実現しています。
AIによる加工状態を制御装置が判断し、加工が安定するようにジャンプアップ量を最適化します。
図のように加工の深さに応じて、加工が安定するように自動でジャンプアップ量の調整を行います。
また、加工速度の向上、電極消耗の低減等、優先順位の設定に応じて自動制御を最適化することも可能です。。
３．SGシリーズの特徴
次にSGシリーズの特徴についてご紹介いたします。
〇機械剛性アップ
ラム鋳物構造変更により機械剛性が向上し、中大面積加工性能が向上しました。
（面均一性向上、過去時間短縮、電極ばり抑制）
（左図：従来機種 構造解析結果、右図：SGシリーズ構造解析結果）
〇サーマルバスター（SG28のみ対応）
三菱の独自技術「サーマルバスター」を標準装備しており、機械設置環境の温度変化をセンサリングし、機械構造体の熱変位を予測することにより各軸の移動量を制御します。また、長時間加工時の昼夜の環境温度変化と加工液温度を「見える化モニター」で可視化を行います。
サーマルバスター説明図
±3℃環境での各軸変化量
４．加工事例
次にSGシリーズを用いて加工を行った加工例をご紹介いたします。
加工例１：ゲート加工
機種：SG8
電極材：銅（φ1.2mm）
工作物：Steel（STAVAX）
面粗さ：Rz4.0μm/Ra0.6μm
加工精度：±0.003mm
本加工の特長
・Maisartを活用した深さ自動認識・判別機能とサーボ安定制御により加工安定性向上
・加工の進行状況に応じたジャンプ制御により、スラッジ排出効率を向上させ加工時間短縮（従来比最大30％短縮）を実現
加工例2：大面積加工
機種：SG12
電極材：銅（70×80mm）
工作物：Steel（S-STAR）
面粗さ：Rz5.0μm/Ra0.7μm
加工精度：底面平面度5μm以下
本加工の特長
・Maisartを活用した深さ自動認識・判別機能とサーボ安定制御により均一な面粗さ、銅電極の消耗とバリ低減及び加工時間短縮を実現
・機械構造体の剛性向上により大面積加工の底面平面度5μm以下と銅電極の消耗とバリ低減を実現
加工例3：グラファイト大面積
機種：SG28
電極材：グラファイト（TTK5＆9）
工作物：Steel（SKD61）
面粗さ：Rz6～7μm（側面、底面）
加工深さ：50mm
本加工の特長
・高応答性サーボにより安定加工を可能とし側面、底面の面均一性を向上
・熱変位補正+Z軸冷却機構により機械熱変位を抑制し、長時間加工においても安定した精度を維持
・AIを活用したジャンプ機能により大形形状特有の電極のガス抜き穴が不要
５．その他情報
SGシリーズには三菱電機IoTシステム「iQ Care Remote4U」に対応しており、
加工の進捗状況など装置稼働状態を遠隔で監視し、運用と保守を支援します。
〇リモート診断機能
サービスセンターに設置した端末から直接お客様の加工機へ接続し、加工機の状態を遠隔診断が可能です。
アラームの内容を確認することで加工機の保全性を向上します。
また、加工条件の最適化へのアドバイスも可能です。
フィールド経験豊富なエキスパートエンジニアがお客様の生産現場を支援します。
画像引用元：三菱電機メカトロニクスエンジニアリングRemote4U紹介ページ
〇ダッシュボード機能
製造現場から離れた場所でもパソコン、スマートフォン、タブレットを利用して
加工機の稼働情報・加工予測・予防保全などをリアルタイムで確認できます。
稼働実績やコスト計算など、IoTプラットフォームで収集・蓄積し一元管理でき、
生産プロセスの改善・ランニングコスト低減に貢献します。
画像引用元：三菱電機メカトロニクスエンジニアリングRemote4U紹介ページ
６．SGシリーズのカタログ
今回、ご紹介いたしました、「三菱電機ワイヤ放電加工機 MVシリーズ」のカタログをご請求いただけます！
７．最後に
いかがでしたでしょうか。
放電加工機お役立ちナビを運営する菱光商事株式会社では、
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