2020.11.04
放電加工機レビュー

【新旧シリーズ比較】三菱ワイヤ放電加工機はどう変わった?FAシリーズからMVシリーズを比較!

今回は三菱ワイヤ放電加工機FAシリーズとMVシリーズを比較します。

 ・何が良くなった点なのか?特徴は?

・おすすめのオプションは? etc…

このような疑問に答えていきます。

既設設備の更新や、新しくワイヤ放電加工機の導入を検討されている方は必見です!

.ワイヤ放電加工機FAシリーズとMVシリーズとは?

FAシリーズ、MVシリーズともに三菱電機株式会社が製造販売しているワイヤ放電加工機です。

FAシリーズ:2000年~2012

FAシリーズ内にも汎用機種(FA)、高精度機種(FA-P)があります。

 MVシリーズ:2012年~現在

MVシリーズ内にも汎用機種(MV-S)、高精度機種(MV-R)があります。

各シリーズの製造販売時期は上記の通りで、FAシリーズの後継機種がMVシリーズとなります。

 2.FAシリーズからMVシリーズで何が変わったのか?

機種名以外に何が変わったのでしょうか?性能や特徴を比較していきます。

 ①自動結線 性能向上

ワイヤ放電加工機の要である「自動結線」。これが成功しないと加工が始まりません。土日の生産などにも影響を及ぼすため、自動結線の成功率は生産効率に直結していると言えます。

-FAシリーズとMVシリーズの自動結線に関する比較-

項目

FAシリーズ

MVシリーズ

結線可能な高さ

260mm

500mm(MV4800にて)

浸漬状態での結線可否

高さ限定されるが可能

可能

ジェットレス挿入

不可

可能

ワイヤ電極線真直処理機構

あり(ただし距離短い)

あり

断線点挿入の可否

不可

可能

下穴最小径

φ0.5まで

φ0.3まで

サイクルタイム

104

18

 このようにFAシリーズでは不可能であったことがMVシリーズでは可能になるなど、全体的な性能向上が図られています。

 ②加工性能 向上

新電源の追加や駆動軸の変更など、多くの変更追加点があります。

-FAシリーズとMVシリーズの加工性能に関する比較-(一部)

項目

FAシリーズ

MVシリーズ

駆動軸

ボールネジ

シャフトリニア

ピッチ加工精度

-2.23.4μm(FA-S)

-2.02.6μm(MV-S)

加工時間(3thCUTRz3.5μ狙い)

100

91(MV-S)

83%(MV-R)

消費電力

100

45(MV-S)

31%(MV-R)

IoT機能

無し

Remote 4U

 加工精度はもちろん、複数回加工時の面粗さが向上、操作性の向上、電力消費量削減(省エネ)など様々な点で性能向上しています。

3.MVシリーズお勧めオプション3

FAシリーズとMVシリーズの性能の違いについてなど説明してきました。

ここでは新機種MVシリーズのお勧めオプションをご紹介していきます。

①防錆システムRUSTOL

加工液に水を使用するワイヤ放電加工機において鉄系材料の錆発生を防止するシステムです。

既設の加工液タンクにRUSTOLボトルを取り付けます。防錆イオンを加工液へ供給、さらに加工液内のイオンバランスを最適制御し鉄系材料の表面に不動被膜を形成します。このことにより表面の酸化を防止し、錆の発生を抑制することができます。

メーカーにて防錆効果を確認している材質は下記の通りです。

SKD11S45CS55CSS400SK3SKS3NAK80HPM1PD613HAP40

 ②コアホールド

荒加工中にワイヤ電極線を意図的に通常より多く消耗させ(溶かし)、ワークの一部を固着させながら全周加工することで、中子(パンチ)を固着させます。1つのワークから多数個加工したい際に、全数加工が終了してから一活で中子を取り除くことができるため、作業時間の短縮に繋がります。

注意点として、すべての材質に適用できるわけではないことと、ワイヤ電極線の線径によって板厚に制限があることが挙げられます。

Remote 4U

2017年から三菱電機が取り組んできた放電加工機IoTソリューションです。

機械の稼働状況監視や、自動配信レポートなど様々なコンテンツを用意し、生産管理から現場まで生産効率向上に寄与します。

現在以下のような機能が実装されております。

・ダッシュボード機能

・メール通知機能

・リモート診断機能

・自動配信レポート機能 等など

4.MVシリーズはどのようなユーザーにお勧めか?

加工精度も高く、使いやすいMVシリーズは部品加工から、金型加工まで幅広いユーザーにお勧めです。

豊富な加工条件やアフターフォロー体制もあり機械導入後は安心して使用できる機種となっています。

 

5.詳しくは【無料】のダウンロード資料をご覧ください!

FAシリーズから進化したMVシリーズは新機能追加や性能向上がされています。

補助金やリースでも導入が可能ですので、ご購入検討の際はぜひご相談ください。

 こちらの記事でまとめた内容はあくまで一部の情報です。

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